真空ガス置換乾燥装置
真空排気による効率的なガス置換により、処理室内の酸素濃度を迅速に低減、低酸素環境でのクリーンなガス雰囲気循環ファン加熱をおこないます。
特長

置換に要するガス量と時間を大幅に低減。
強力な真空排気機能によりガス置換を効率的におこない、フロー式に比べガス量の節約と時間の短縮をもたらします。
酸素濃度管理と工程管理が確実で容易。
一定の排気能力を持った真空ポンプで槽内エアを排気し、ガス置換の繰り返し回数で酸素濃度を確実に管理できます。同時に置換に要する時間も確定されますので、トータルの工程管理も確実、容易におこなえます。
真空用チャンバー・部品で構成し、外部雰囲気の影響を受けません。
構造、強度など真空用として設計製作されておりますので、システム全体の漏れ量は極めて少なく(Leak rate:×10-6Pa・L/sec以下)、真空排気中でも外部雰囲気に影響されず、低酸素雰囲気でのクリーンな加熱処理が可能です。
真空とガス雰囲気…2種類の加熱処理が1 台でできます。
当社標準規格の真空仕様で、真空乾燥・真空ベーキング処理ももちろん可能です。
強制冷却機能(オプション)により、処理時間をさらに短縮。
オプションの強制冷却機能を組込むことにより、ワークの取り出し温度までの冷却時間を大幅に短縮し、結果としてトータルの処理時間を短縮します。
機能
加熱機構
槽内4面に組込まれたシースヒーターを加熱源とし、背面に設置したファンによりガス循環加熱をおこないます。加熱温度を設定して昇温する定置PID 制御、またはプロコンの昇温パターンによるPID 制御仕様が選択できます。
冷却
処理温度からワーク取り出しまでの冷却工程には以下の3 方式があります。
1. ガス置換冷却 2. ガスフロー冷却 3. ガス循環強制冷却(3 はオプション仕様)
冷却方式はワークの材質・形状、処理時間などにより決められます。
真空排気
油回転真空ポンプにより排気し、槽内到達圧力は ×101Pa となります。油回転真空ポンプ単独の排気系としては高い真空度が得られ、酸素を含んだ槽内ガスを強制的に排気します。
運転スタート/ストップ
自動運転スタート:手動及びタイマースタート/ストップ:シーケンスプログラムによります。
安全性・保守
自動運転時に装置異常を検出した場合、異常内容(冷却水量低下、エア圧力低下、過昇温etc.) により運転全停止または一部機能停止を行い、異常内容を表示します。
用途
主として、各種電池・電極、半導体部品、電気・電子部品、電子材料、金属、セラミック、新素材等の低酸素雰囲気でのクリーンな乾燥・ベーキング処理工程に広く用いられています。もちろん、真空乾燥・真空ベーキング処理にもお使いいただける構造となっています。
仕様
槽内有効寸法 | W400×D400×H400mm~W600×D600×H600mm | |
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性 能 | 到達圧力 | ×101Pa (べークアウト後無負荷常温時) |
加熱温度範囲 | 60℃~450℃ | |
構 成 | 排 気 系 | 油回転真空ポンプ:1500L/min 三相200V2.2kW オイルクリーナー(オプション):WS-2-250 |
加 熱 系 | 内部ヒーターパネル:4面(シースマイクロヒータ) 熱風循環加熱:N2,Ar | |
温度制御 | 定置温調計またはプログラム温調計:PID制御 | |
冷却方式 | ガス置換冷却 ガスフロー冷却 ガス強制循環冷却(オプション) | |
計 装 | ピラニ真空計 連成計 K熱電対 | |
制 御 盤 | 架台組込み式 | |
操 作 | 運 転 | シーケンサによる自動運転:スタート/手動 |
表 示 | グラフィックパネルに機器系統、作動機器ON/OFFの状態表示 | |
真空排気 /ガス置換 |
シーケンスプログラムによる自動運転 | |
昇温/冷却 | 定置運転:設定温度で自動運転/タイマー設定で冷却スタート | |
プログラム運転:入力パターンにより昇温/冷却 | ||
安全装置 | 漏電ブレーカー、過熱防止、モーター過負荷、作動エア圧低下、置換ガス圧低下 | |
規 格 | 外形寸法 | W1250×D1450×H1650mm~W1500×D1700×H1800mm |
質 量 | 1500kg~2200kg | |
ユーティリティー | 電源: 三相 200V | |
冷却水: 装置入口 0.15MPa以上・50L/min以上(加熱温度200℃以上) | ||
エアー : 装置入口 0.5MPa以上 |