真空熱処理炉(焼入・燃結・焼鈍)

高温真空熱処理炉 <VHF>シリーズ


■当社は、お客様の用途に合った各種真空炉を、幅広い経験と技術により提供しています。

横型内熱式 VHF-Ⅰ-H
真空熱処理炉
竪型内熱式 VHF-Ⅰ-V
真空熱処理炉
横型外熱式 VHF-E-H
真空熱処理炉

真空炉の種類と構造


真空雰囲気下で加熱する装置は温度領域によりヒータ材質、温度制御センサ、容器構造および材質が異なります。

タイプによる分類

  タイプ Ⅰ 内熱・カーボン タイプ Ⅱ 内熱・メタル等 タイプ Ⅲ 外熱
型式 VHF-Ⅰ(C) VHF-Ⅰ(M) VHF-E
加熱温度域 超高温、高温(1)、高温(2)
700~2300℃
超高温、高温(1)
1000~2300℃
高温(1)、高温(2)
700~1600℃
ヒータ材 硬質カーボン メタルヒータ
(タングステン・モリブデン・炭化珪素)
メタルヒータ
(カンタル線・炭化珪素)
容器材質 ステンレス鋼:SUS304
(水冷ジャケット付)
ステンレス鋼:SUS304
(水冷ジャケット付)
炉芯管材:
アルミナ管(~1600℃)
石英ガラス管(~1200℃)
構造 真空熱処理炉 真空熱処理炉 真空熱処理炉

ヒータ材は、カーボン系(タイプI)とメタル系(タイプII)があります。カーボン系は低コストですが、微粉末が発生するのでクリーン度が要求される場合はメタル系のヒータを用います。 又、高温域でも比較的温度が低い高温域(2)ではヒータ材により低コストのカンタル線や炭化けい素材を使う場合もあります(タイプIII)。

超高温、高温(1)の領域では加熱域の温度が高いので安全性の点から容器を2重構造の水冷ジャケット型(タイプI、II)にし、材質をステンレスにするケースが多くなります。

小型のものではタイプIII(管状炉)の形状も選択できます。 容器材質がアルミナ管や石英ガラス管で有効エリアが円筒形になります。

温度領域と構成

分類 加熱温度 制御センサ ヒータ材質(加熱方式)
超高温 1400~2300℃ 放射温度計 カーボンヒータ、メタルヒータ(W、Mo)※1
高温(1) 1000~1500℃ 白金‒ロジューム熱電対(S型、R型、B型) カーボンヒータ、メタルヒータ(Mo、SiC)※1
高温(2) 700~1100℃ クロメルーアルメル熱電対(K型) カンタル線ヒータ

※1) Mo:モリブデン W:タングステン SiC:炭化けい素

超高温域では高温に加熱された領域にセンサを差し込んで温度を測定する事はできないので放射温度計を用います。高温域では700℃~1100℃(高温(2))の範囲ならばK型熱電対(アルメル-クロメル)で、1000℃~1500℃(高温(1))の範囲ではS,R,B型(白金-白金ロジューム合金)の熱電対を加熱域に差し込んで温度を測定します。

冷却


冷却方式には、自然冷却、ガス冷却、油冷却などの冷却方式があります。短時間で冷却したい場合冷却室を別に設けることも可能です。

真空炉の排気系


真空炉の目的や圧力領域に合わせて真空ポンプの構成を選択します。クリーン度を要求される場合はドライポンプやドライポンプ+ターボ分子ポンプ or クライオポンプを選定します。

圧力領域(真空度)と真空ポンプ

圧力(Pa) 真空ポンプ
大気~3.0 油回転ポンプ
大気~10 ドライポンプ
1000~0.4 メカニカルブースタ+油回転ポンプ
3~1×10‒3 油拡散ポンプ+油回転ポンプ
200~2×10‒5 ターボ分子ポンプ+ドライポンプまたは、ターボ分子ポンプ+油回転ポンプ
40~10‒7 クライオポンプ+ドライポンプまたは、クライオポンプ+油回転ポンプ

※) 圧力(真空度)は容器内圧力で、真空ポンプ吸入口圧力より高くなるのは、配管の抵抗と容器内のガス発生による影響です。

運転操作


装置内に処理材をセット後の真空排気、昇温、冷却、大気復圧の一連の工程を自動で行う場合(全自動運転)と、各工程を個別に操作するマニュアル運転を選択できます。

加熱温度の制御も加熱温度を指定するだけの場合や、設定温度や昇温時間を設定するプログラム制御などが選択できます。

温度制御はPID制御を用います。

安全回路:ヒータの過昇温、冷却水不足、真空異常などを検出し、ヒータ停止、あるいは全停止します。